プライシングを正しく行うことの重要性をご存知でしょうか。マッキンゼー・アンド・カンパニーの調査によると、価格が平均して1%上がった場合に販売数量が同じであれば、営業利益が8.7%増加するという結果が出ています。しかし、企業が行うプライシングの30%は適切に行われていないと言われており、その結果、利益の取りこぼしが発生し、多くの収益機会を失っています。
科学的な手法を用いて価格ポリシー(価格設定方針)を最適化すれば、目標価格が決められます。そして、目標価格の周りには、利益を確保できる価格帯というものが存在します。この価格帯は、営業担当者が商談をする際の目安になります。例えば、製品を1個500円から600円の範囲で販売できれば80%の確率で十分な利益を得られる、ということを事前に知ることができるようになるからです。
販売しても十分に利益が出る価格はいくらでしょうか
営業担当者がお客様と価格交渉をする時、実際にはいくらぐらいまで価格を変更できるのでしょうか?この価格帯は交渉に不可欠であり、これによってどの価格で交渉を始めて、どこまで価格を下げることができるのかを把握できるのです。製品単価を700円にすべきなのでしょうか。それとも、契約を獲得するために450円まで値引きをする必要があるでしょうか。価格帯を知ることは、どのくらい交渉の余地があるのかを知ることにつながるのです。
多くの企業では、交渉の際の価格方針を営業用に設定しており、営業担当者は承認なしに価格方針に明記された金額以上または以下の価格を提示することはできません。しかし、その
価格方針はどのように決められているのでしょうか?許容価格帯が狭すぎると売上が減少し、広すぎると利益率の低い売上が増えるかもしれません。また、高すぎる価格を設定すればビジネスに影響が出るかもしれません。
許容価格帯は、お客様の行動、直近の取引履歴、市場の動向などを分析することで決めることができます。加えて、データサイエンスに基づいた機械学習を利用することで、どの顧客がどの製品に対してどのような行動をとるのかをソフトウェアで分析することができます。つまり、取引履歴を分析して、顧客と製品の組み合わせに対して、どの価格であればどのくらいの確率で契約を勝ち取ることができるのかを知ることができるのです。科学的に算出された価格帯から自社の価格ポリシーを導き出せれば、それは営業チームにとってより良い指針となります。そうすることで、営業チームは自信を持って、理想に近い価格を設定でき、さらに重要なことには利益を確保できるようになります。
営業を勝利に導くソフトウェア
先進的なソフトウェアを利用すれば、高値、安値、目標価格をより科学的かつ迅速に計算することができます。また、価格ポリシーを設定、実行し、ある数値がポリシーから外れた場合には、契約の履行を防ぐ(または、例外承認のための追加ワークフローを立ち上げる)ことができます。このように、ソフトウェアは営業目標を達成するためのサポートを行い、必要に応じて例外を許可するというスマートな方法を提供します。
許容できる価格帯は常に変化しており、突然大きく変動することもあります。機械学習を搭載したソフトウェアのもう一つの利点は、常に取引を見て、その価格帯、ひいては価格ポリシーを変更する必要があるかどうかを確認できることが挙げられます。
ソフトウェアを利用していれば、より機敏に変化に対応できますが、手作業の場合は、市場での大きな動きに迅速に対応できないほか、頻繁な変更もできないでしょう。例えば、新型コロナウイルスのパンデミックにおいて、多くの製品の販売パターンが大きく変わりまし
た。ソフトウェアで常に販売データを確認することで、許容できる価格帯がどのように変化しているか、どのように価格を変更すべきかを迅速に評価できるようになるのです。
Vistexのソリューションは、このような機能が組み込まれており、常に最適な価格を設定することが可能です。
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