御社の拡売費や成功報酬はニューノーマル時代に合致していますか

ギリシャの哲学者ヘラクレイトスは「人生で変わらないことは変化すること」だと言いました。まさに現在、同じことが言える状況にあります。とても多くのディスラプション(破壊的創造)が起きており、御社の実施する販促施策は、現状に即しているでしょうか。

ある調査によると、米国企業は現金以外のインセンティブ報酬に年間90億ドルを費やしているといいます。また、売上の3分の1以上がインセンティブなどの販促施策から得られるものであり、営業担当者の77%はインセンティブプログラムを提供しているメーカーの製品を積極的に販売しています。

現在、市場は大きく変化していますが、御社が最後にパートナへの報酬を見直したのはいつでしょうか。さらに重要なことに、その報酬がどのような効果を生んでいるのかを把握しているでしょうか。もしかすると今が投資対効果を見直すベストなタイミングかもしれません。

現在、多くの企業が小売業者や卸業者との間でさまざまな条件の取引を行っており、多種多様なインセンティブ契約が結ばれています。全ての関係企業がこれらの販促施策から利益を享受するためには、収集したデータを活用してパートナ戦略を考える必要があります。その時、自社のインセンティブプログラムが販売パートナにとって魅力的であることが非常に重要です。インセンティブの仕組みは現在もよく機能しており、報酬プログラムがパートナのビジネスとより密接に連動していることで、より良い結果を得ることができます。ここからは、簡単に効果的なインセンティブの仕組みはどのようなものかをご紹介します。

実績に基づいていること

インセンティブプログラムは、小売業者によっては上手くいく場合と上手くいかない場合があります。インセンティブプログラムの効果を高めるためには、基本的なビジネス活動に対する報酬は最小限に抑え、リスクのあるものに高い報酬を与えるなど、目標に対する実績を把握する必要があります。現在のコロナ禍におけるビジネス環境では、お客様の育成活動やバーチャルイベントに投資することが、将来的な効果を得られるかもしれません。

KPIを意識していること

インセンティブプログラムをより効果的にするためには、インセンティブを与えるべき活動とKPIを定義する必要があります。次の事項を確認することで、インセンティブプログラムが、販売パートナのビジネスモデルと一致しているかどうかを確認できます。

  • 販売活動とマーケティング活動のそれぞれをサポートするプログラムを用意して、パートナの販売活動全体を支援していること
  • 各販売活動の目的や活動内容に合わせて、インセンティブ報酬を用意していること
  • 販売パートナがすべき業務負担を軽減していること
  • タイムリーに正確な報酬を支払うこと

ROIを把握できること

インセンティブプログラムは、全て結果に結びついているのでしょうか。販促プログラムに対する重要な指標(リフト率、パートナの参加率、収益を得たパートナの割合など)をしっかりと把握、分析し、ROIを最大限に高めるための要因を判断しましょう。

詩人のウィリアム・アーサー・ウォードは「悲観主義者は風について不満を述べ、楽観主義者は風が変わることに期待し、現実主義者は帆を調整する」と述べています。現在のビジネス環境は激動しており、常に変化し続けています。販促プログラムを詳細に把握できれば、各インセンティブが現在の環境に適しているかどうかが分かるでしょう。そしてそれは、インセンティブプログラムを見直し、戦略やプログラムを再構築する絶好の機会になるでしょう。もしかすると、インセンティブプログラムを少し変更することで大きな発見があり、売上に大きく寄与する可能性もあるのです。